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情報処理技術者試験

情情報処理技術者試験制度に関する継続的見直しについて

平成13年4月
経済産業省

情報処理技術者試験については、総合的なIT技術者の能力認定制度として近年ますます受験者数をのばしており、現在約80万人が応募するまでになっている。
平成12年6月には、情報セキュリティアドミニストレータ試験の創設と一部試験の廃止などを含むITの急速な変化に対応した新試験制度の概要を発表し、平成13年度春期試験から新たな試験制度に移行することとなっているが、外部の専門家、有識者からなる本試験制度評議委員会では、今回の制度改正で積み残した課題について、パブリックコメントの結果を踏まえつつ更に検討を加え、本日、以下のような内容(詳細は別途参照)の継続的見直しの方向性について発表を行った。

経済産業省及び情報処理技術者試験センターでは、評議委員会が報告を行った継続的見直しの方針にあわせて、平成15年度中にはコンピュータ試験を導入するなど、コンピュータ試験の導入、国際化の推進、スキル標準の簡素化・体系化を柱とする継続的見直しを進めていくこととする。

(担当)商務情報政策局 情報処理振興課 村上、高橋、平山、橋本
直通:03-3501-2646 内線:3971-6


(参考)情報処理技術者試験評議委員会報告の概要



I.背景

1.

平成12年度試験制度改革において積み残した課題

情報処理技術者試験評議委員会は、平成11年6月の産業構造審議会人材問題対策小委員会中間報告(「産構審中間報告PDF形式」)の趣旨に則り、平成12年5月、パブリックコメントの結果を踏まえた試験制度改革案について提案を行った。本提案は平成12年6月に「新試験制度の概要PDF形式」として決定・発表され、平成13年4月から行われる本年度の試験から適用されることとなった。
また同時に、同評議委員会では、新試験制度を提言するに当たって更に検討を要する課題(コンピュータ試験(Computer Based Testing:CBT)の導入、出題内容及びスキル標準の見直し、国際化等)について並行してパブリックコメントを求めた。その結果、いずれも発議した方向性については賛成意見が多数を占めており、これらに即した試験制度の継続的な見直しが必要となっている。

2.

平成12年度試験制度改革後の情勢

(1) IT基本法とe-japan重点計画

政府では、平成12年11月にIT基本法を成立させるとともに、平成13年1月にはこれに基づく重点計画立案の基礎となるe-Japan戦略及び同重点計画(案)をとりまとめ、IT人材の育成は、その中でも重要な柱として位置づけられている。
これを受けて、情報処理技術者試験制度も、IT人材市場の活性化に貢献する客観的な評価指標となるよう、積極的に国際展開を図り、我が国IT人材の国際競争力の確保に貢献することが求められている。

(2)

情報処理技術者試験制度のアジア展開

平成12年10月、ASEAN+日中韓の経済閣僚会議において平沼通商産業大臣からIT人材・育成認定制度にニーズのある国への協力を提案し、これが広くアジア諸国から支持を受け、既に、その第一号としてインドの国家試験(DOEACC)との相互認証を行うなど試験制度の国際展開が急速に進展している。

II.継続的な試験制度の基本的な見直しの方向性

IT人材の育成・供給強化に更に積極的に貢献するべく、i)コンピュータ試験の導入を通じてより受けやすく、ii)国際的な相互認証の推進を通じてより魅力的な能力認定制度にしていくとともに、iii)スキル標準の再整備を通じて、受験者ばかりでなくIT人材育成機関やIT人材を雇用する者にとってもわかりやすく使いやすい「ITスキルの標準」を提示できるよう、制度の継続的見直しを行う。

1)

コンピュータ試験(CBT)の導入

コンピュータ試験を導入し、現在年に1~2回に限定されている受験機会や受験方法について選択肢を増やす。また、コンピュータの導入にあわせて、結果公表の迅速化や公表内容の充実、更にTest Scienceの有効活用などによってより少ない問題でより的確に結果を認定できるよう効率的な能力認定手法の開発と適用などを進める。あわせて、国内のe-Learning市場の先導役になることも目指す。

2)

試験の国際展開

アジア諸国からの人材育成・認定に関する協力要請に積極的に応え試験ノウハウの提供や試験制度の相互認証を進めていくとともに、欧米の主要なIT人材能力評価制度との相互認証などを通じて試験制度の国際化を図り、IT人材はもとより、IT人材を採用若しくは育成する機関にとっても一層魅力ある能力認定制度とする。

3)

スキル標準の更なる体系化・簡素化
本試験による能力評価のベースとなっている「スキル標準」について、コンピュータ試験の導入、国際的な相互認証の推進に耐えられる内容のものに改訂するとともに、試験の出題のための「スキル標準」ではなく、IT人材市場において求められるスキル内容をよく再検証しつつ、産業界等IT人材雇用者やIT人材育成機関など様々な者がより色々な形で活用するITスキルの標準となるよう「スキル標準」の大改訂を行う。

なお、こうした試験のCBT化、国際化等を進める機会を活用して

4)

認定更新制度の在り方の検討
を行い、最新の技術動向を踏まえた知見を持っていることを継続的に認定するための仕組みの導入を、CBTのような利便性の高い試験実施手段の導入とあわせて検討するとともに、

5)

身体障害者への配慮方法の検討
を行い、さらに、身体障害者がコンピュータを使いこなせることを積極的に証明するため、コンピュータ試験の積極的活用をあわせて検討を行う。
さらに、「スキル標準」がIT人材雇用機関とIT人材育成・研修機関の橋渡し役となり、ひいては、産業界による教育・研修プログラムのアクレディテーションの動きを加速化することも期待されるため、スキル標準の体系化・簡素化と並行して、

6)

教育・研修プログラムの認定に向けた検討
を行い、試験制度がIT人材の市場への流入を円滑化するよう配慮する。

III.最後に

評議委員会としては、経済産業省及び情報処理技術者試験センター等に対して、提言の内容に即した制度見直し若しくはそのための検討の実施を期待する。
また、評議委員会としても、継続的な制度見直しの進捗状況を再度確認し、その進捗状況と課題の所在について改めて検討を行うこととしたい。